地域に活力を!元気を!を目的として、全国の地域広告会社が集まる協会です。

一般社団法人日本地域広告会社協会

理事挨拶

29年度・一般社団法人日本地域広告会社協会(JLAA)総会に、全国各地よりご参集賜わり、誠にありがとう ございます。衷心より厚く御礼申し上げます。本日ここに、15回目の総会を開催できますこと、改めて感謝と敬意を表します。1年間の活動を総括し、今期の方針と考え方を提起し、ご挨拶と致します。

厳しい国情、地方の広告業はどうあるべきか

 少子高齢化・人口減少が叫ばれて久しく、2015年の国勢調査の結果、前回調査と比較して96万人の人口が減少したと総務省が発表しました。96万人とは和歌山県の人口に相当します。香川・山梨・佐賀・福井・徳島・高知・島根・鳥取の各県は、和歌山以下の人口です。この5年間で、これらの県が一つ消滅したことになります。山里ではクマが出没し、イノシシが畑を荒らし、サルが廃屋に棲みつく。こうした鳥獣被害の報告が、日常化しています。

 一方で、都会の高齢化はきわめて深刻です。社会保障制度が限界に達し、福祉施設や医療制度が綻び始め、国の財政は1,000兆円を超す負債を抱えるに至っています。

 人口減少は国力の衰退を意味します。鳥獣類の被害は集落の崩壊を意味します。

 そんな国情に、我々地域の広告会社はどうあるべきで しょうか。地域広告会社の集合体であるJLAAは、地方における広告業のあるべき姿を求め、この1年間それぞれの地域で積極的に情報交換し、様々な活動を展開してまいりました。

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IoT時代の広告、業界はどう取り込むのか

 いつでも、どこでも、誰でも、瞬時に世界中の情報を手にすることができる、それがIT社会です。情報収集手段が飛躍的に進化し、時空を超えて情報が飛び交い、地球は狭くなりました。第三次産業革命と呼ばれる高度情報化は、産業構造を根底から変えました。

 広告業は情報を取り扱います。情報を俎上に乗せ吟味し加工して、消費者に届けるのが生業です。IT社会は情報の取り扱いを通有化しました。

 広告業の業態範囲を著しく圧迫し、従来のビジネスモデルが陳腐化。その結果、放送と通信は融合し、紙媒体の衰滅が始まったのです。昨今、広告業界の労働条件が過酷であるとの批判を受け、変改の動きに進展してい ますが、それは労働環境問題が本質ではなく、ITの利便性を読み間違えたことにあります。

 時代は、モノとネットが無限に繋がる社会へと急速に変貌しつつあります。ネット社会は第四次産業革命と言われるIoT社会へと変遷しています。

 文明は隔世すると言われます。ITに乗り遅れたオールド広告業ですが、IoTと広告をどう整合させるのか、どう取り込むのか。人口減少の歪みが先鋭化する地方にあっ て、知恵を出す時であろうと考えます。

 地方だからこそ、新たな手段をいち早く取り入れ、迫りくる少子高齢化の国情を打破すべく、IoT時代の広告を模索する時が来ていると考えます。大きく変貌を遂げる広告業界、そこに地方の広告会社の立ち位置があると思っています。

インバウンド4,000万人へ向けて、JLAAの出番

 政府の経済刺激策が功を奏し、全国的にはまだら模様ではありますが、概して好況な状態にあります。全国的に求人需要が活発であることがその証明です。しかし、経済の根幹をなす企業の成長を促進する政策の道筋が見えていません。既得権益の厚い障壁や省益主義による規制緩和への抵抗に対して、政治力が突破できないと ころに起因しています。しかし2020年、東京五輪を一つの起爆剤として、日本経済の有り様を定めるべく「地方の再生なくして国の再生なし」と、地方創生のための施策が講じられています。その大きな柱が「観光産業」です。政府は観光庁を設け強化し、ビザの発給を緩和するなど、観光立国への布石を次々と打ってきました。昨年のインバウンドは2,400万人を突破。2020年の目標4,000万人が前倒しされる勢いです。

 問題は膨らむ需要に対する供給体制の遅れです。取分け地方、自治体を中心に体制を整えるべくDMO (Destination Marketing Management Organization) の 推進など、活発な活動が展開されています。観光客を地方に誘致する手立てができるのは、地方に根を張る我々の役割であり使命であります。地域の広告会社が今ほど、地域活性化のために、地域の観光産業推進の担い手となることが求められている時はありません。私は今こそJLAAの出番であると考えています。

DMOのためのJLAA独自の養成講座「TMO」

 来年は15周年記念と銘打ち、発祥の地、京都にて総会を開催し、設立の理念に立ち返りたいと考えます。JLAAの悲願は、日本全国にいる「広告業を通じ、地域を活性化」する仲間の組織化です。創立時は30社。現在では67社、41都道府県に仲間が集いました。来年の総会までには、47都道府県「エリア No.1」の広告 会社が活躍する全国唯一の集団にします。そして、JLAAに相談すれば日本隅々の地域情報が得られるような、日本で最も活発な働きをする組織を目指します。

 JLAA活動の柱は「地域情報の交換」です。その情報をもとに、会員社がそれぞれのエリアで活躍し、一層の成長に寄与することです。そして最も力を入れなければならないのが「人材の育成」です。「広告は時代の映し絵」です。時代に鋭く反応し、社会そのものの創造が任務です。広告の仕事に携わる仲間、特に「青雲の志」を抱く若い仲間には、広告知識や時代の変遷を恒常的に学ぶ機会が必要です。「営業研修会」や様々なテーマの勉強会を設け、人材育成に力を入れます。

 同時に、観光産業を推進できる人材を養成する「DMOのための観光人材養成講座(TMO)」を観光庁の後援を得て開設します。講座では認定試験を実施し、「JLAA観光マーケティング実務責任者」の資格を授与いたします。

公明党・井上義久幹事長、田村明比古・観光庁長官ご来駕

 毎年JLAAは、活動テーマを決めております。昨年は「地方創生・時代は、ローカル」でした。今期はずばり、「地方創生、地域観光への貢献」とします。地域観光を切り口として、観光庁が推進する「DMO」に参画する人材を養成し、積極的に地域観光の推進に関わります。地方創生のために。

 本日は、政府与党の中核・公明党の井上義久幹事長にご来駕頂き、「地方創生」に対する基本的な姿勢をご教示頂きます。また、田村明比古・観光庁長官をお迎えして、「日本観光のマーケティングの現状と課題」についてご講演を頂きます。

 さらに、前期に開催しました JLAA主催・第1回地方創生アワードで、優秀賞を獲得した会員社による取り組み9題を発表してもらいます。また、恒例の「成功事例発表3題」は今年も目から鱗、特別情報が用意されてい ます。長丁場になりますが、本日1日で1年分の情報を持ち帰って頂きたいという思いを込めた「JLAAの思い満載」です。「やっぱりJLAA」を、どうぞ満喫してください。

むすび

 人口減少の歪みは日本社会、取分け地方の疲弊を加速させています。ネット社会は広告業の根底を揺り動かしています。だからこそ、私達はもがいています。だからこそ、私達広告会社の役割と使命があります。この国はひとまず、2020年の東京五輪を希望として前に進んでいます。2017年は2020年以降のプレパレーションでなければなりません。この1年、地方創生の一翼担う、その覚悟を持って、共に切磋琢磨して行こうではありませんか。そして来年、地域の広告会社の力で「地方一揆」を起こそうと、15年前に誓った京都の地で成果を讃え合い、2020年以降の我々が進むべき道を持ち寄ろうではありませんか。本日の総会が明日への限りないその希望の道しるべとなりますよう願い、ご挨拶と致します。
ありがとうございます。

平成29年4月
一般社団法人日本地域広告会社協会(JLAA)
理事長・後藤一俊